新小5のテキストを揃え、山のような宿題を前にして、私はある「違和感」と戦っています。
4年生の間、娘の成績は比較的順調でした。 「このまま逃げ切れるんじゃないか?」 そんな甘い期待を抱く一方で、分析オタクの脳内では、かつての自分自身の記憶が警鐘を鳴らしています。
実は、私自身も中学受験時は典型的な「先行逃げ切り型」でした。 4年生夏でトップ集団に食い込み、その貯金を入試本番まで食いつぶしながら、なんとか御三家の門を叩いたタイプです。
しかし、新小5のシラバスを分析して確信しました。 4年生で作った「貯金」の正体を見誤ると、5年生の荒波であっという間に成績急落する、と。
今日は、その貯金の正体と、逃げ切るための戦略について考えてみました。
1. 「4年の貯金」の正体とは何か?
4年生の貯金とは「知識の量」ではありません。 本当の正体は、以下の3つだと思っています。
- 「自分はできる」という心理学的成功体験(自己効力感)
- 机に向かうことが当たり前という「学習の慣性」
- まだ概念が抽象化される前の「パターン処理の速さ」
4年生のテストは、まだ「知っているか、いないか」で決まる部分が大きい。 しかし、5年生からは「知っている知識を、どう組み合わせて未知の問題を解くか」という高度な並列処理が求められます。
2. 逃げ切れる子、沈む子の境界線
先行逃げ切りだった私の体験から言える、明暗を分けるポイントは一つです。
「解き方」を暗記しているか、「考え方」をインストールしているか。
- 逃げ切りが難しい子: 4年生の貯金に頼り、問題を見た瞬間に「これ、やったことある!」という記憶を呼び起こそうとします。しかし、5年生のひねられた問題には通用せず、次第に「貯金」を使い果たしてパニックに陥ります。
- 逃げ切れる子: 4年生で培った基礎を「土台」にしつつ、5年生で登場する「比」や「割合」といった新しい武器を、OSごとアップデートする感覚で取り入れます。
3. 娘と狙う、戦略的「先行逃げ切り」
わが家の娘は、4年生を上手く立ち回りました。 親としては、このまま逃げ切りたい。そのために私が今、資産管理のように徹底しているのが「貯金の再投資」です。
4年生で貯めた「自信」という名の資本を、5年生の「難しい問題への挑戦」に振る。 「貯金があるから、今ちょっと間違えても大丈夫。新しい型を覚える時間に充てよう」 そうやって、精神的な余裕を「思考の深掘り」に投資させるのです。
結論:貯金は「食いつぶすもの」ではなく「元手」
5年生は次元が違います。ボリュームも、質も。 かつての私のように、ただ逃げるだけでは、どこかで捕まります。
でも、4年生を全力で走り抜けた娘には、最強の「元手」がある。 それを「こなすだけ」で消費させるのではなく、5年生の新しい武器を手に入れるための軍資金に変えていきたい。
丁寧な字でテキストに名前を書いたあの決意を、確かな「合格」へと繋げるために。 パパは今日も、シラバスという名の海図を読み込み、戦略をアップデートし続けます。
一緒に逃げ切りましょう。ただし、攻めの姿勢を忘れることなく。


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